過去に津波が来たことがないの?

【静岡県地震防災センターHPより】

■1944年12月7日 (昭和19年) 東南海地震津波

三重県沿岸を中心に被害が大きかったが、当地では黒名川の底がみえるまで引いた程度で、陸上へは上らなかった。津波の高さは1.5m程度である。

■1854年12月23日 (安政元年) 安政東海地震津波

全県下に津波被害があった。焼津では2.3~4mの高さの津波があった。

■1498年9月20日 (明応7年) 明応地震津波

小川で海長寺の堂・坊が津波に流され、会下島・三ヶ島にも津波が侵入したといわれる。

 

【NHK「備える防災」より】

■100年に一度の「安政東海地震」の津波

静岡・焼津付近でも、あるいは遠州沿岸でも7mを越える場所はありません。この程度の津波であったなら、防潮堤、開閉式水門設備、などで沿岸の居住地域への海水の浸入を食い止めることはできるでしょう。静岡県の沿岸各町村には、すでにこの程度の防潮堤を備えている場所も多いのです。綿密に海岸線上の津波に対する弱点がないかどうか点検し、必要に応じて防潮堤の高さを1~2mかさ上げすれば、「安政東海地震」程度の津波に対して、生命と財産の損失を最小限にとどめることは可能だと思われます。

■1000年に一度の「明応東海地震」の津波

焼津市では海岸から約3km内陸に入った三ケ名の不動院まで達し、ここで数千人の死者が出ましたが、この多くの死者の供養のために教念寺という寺院が創立されたと伝えられています。坂本にある林叟院という寺院に、この地震の津波によって2万6千人の死者があったという記録があります。「明応東海地震」は、今回の1万8000人あまりの犠牲者を出した東日本大震災や2万2000人の死者を出した明治三陸津波を上回る、わが国史上最大の地震津波といえるでしょう。「明応東海地震」は東海地方に起きた「千年震災」なのです。

焼津 津波 記録

「津波が1滴も来ない」って本当?

これは市民説明会において中野市長が発言した言葉です。

【市の説明】

現在地エリアは、静岡県第4次地震被害想定において、南海トラフ・駿河トラフ沿いで発生するレベル1の地震・津波による浸水はない。レベル2は、最新の科学的知見に基づくあらゆる可能性を考慮して計算された最大クラスの地震・津波想定で、明確な記録が残る時代の中ではその発生が確認されていないものであり、発生確率は極めて低いとされている。また「静岡県地震・津波対策アクションプログラム2013」による対策後は、津波浸水はなくなるものとなる。


【静岡県公式HP】

第4次地震被害想定関連資料より

Level1最大浸水深図

焼津 津波 被害想定

【留意事項】

■過去の地震津波においては、本資料で示した浸水域より内陸部まで津波が到達している記録が残っている場所もあり、本資料で浸水しないとされた地域においても津波の危険性が全く無いということではありません。

■本資料に示される浸水域や浸水深は、津波の第一波ではなく、第二波以降に最大となる場所もあります。

■浸水域や浸水深は、地面の凹凸や構造物の影響等により、浸水域外でも浸水が発 生したり、局所的に浸水深がさらに大きくなったりする場合があります。


level2 最大浸水深図

焼津 津波 被害想定

【留意事項】

■最大クラスの津波は、現在の科学的知見を基に、過去に実際に発生した津波や今後発生が想定される津波から設定したものですが、これよりも大きな津波が発生する可能性がないというものではありません。過去の地震津波においては、本図で示した浸水域より内陸部まで津波が到達している記録が残っている場所もあり、本資料で浸水しないとされた地域においても津波の危険性が全く無いということではありません。

■津波浸水想定の浸水域や浸水深は、「何としても人命を守る」という考えのもと、避難を中心とした津波防災地域づくりを進めるためのものであり、津波による災害や被害の発生範囲を示すものではないことにご注意ください。

■浸水域や浸水深は、地面の凹凸や構造物の影響等により、浸水域外でも浸水が発生したり、局所的に浸水深がさらに大きくなったりする場合があります。

■本津波浸水想定では、津波による河川内や湖沼内の推移変化を図示していませんが、津波の遡上等により、実際には水位が変化することがあります。


「国や県のお墨付」があるの?

これも市民説明会において中野市長が発言した言葉です・・・が、本当でしょうか?

 

■2015年に焼津市が作成し全戸配布した「津波浸水想定図」においては、県が示した「留意事項」が意図的に省かれています(上記「津波が1滴も来ないって本当?」を参照)。近隣の市町では当然ように記載されています。

 

■県としては、「想定内の災害が発生」し、「すべての防災施設が機能」した場合には、当地域に津波が到達しないという想定を行ったに過ぎません。

 

■そして国も県も「お墨付き」など一言も出していません。素人相手だからといって、市民を欺くことは決して褒められたことではありません。

津波避難訓練は必要ないの?

市民説明会において、中野市長および危機管理部長は「津波の到達が想定されない地域においては、過剰な津波避難訓練は見直していく必要がある」と述べています。

 

■しかし浸水想定図を示した県としては、津波浸水想定の浸水域や浸水深は、「何としても人命を守る」という考えのもと、避難を中心とした津波防災地域づくりを進めるためのものであり、津波による災害や被害の発生範囲を示すものではないことにご注意ください。”との見解です。

 

■津波被害を小さく見積もり「安全」をアピールすることが市民の命を守り、市の発展に繋がるのか。人智を超えた「想定外」を意識し、地域ぐるみの防災活動を推進することが、命を救うことになるのか・・・。次の世代も見据え、どちらを選択するのかは、有権者に委ねられているのではないでしょうか?